雪降る八月、花束を。

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となりのチカラ 8話 私的感想メモ

となりのチカラ 

https://www.tv-asahi.co.jp/tonarinotikara/

の8話の私的感想記事です。

 

☆注意事項

公式制作元とは一切無関係の一個人の主観なので、異論や文句はお断り。本作を私が楽しむため以外の意図は御座いません。

実在の全てと切り離してお楽しみいただけますと幸いです。

なんらかの形でこのブログを見てしまっている方へ。私はなにわ男子の長尾謙杜くんを贔屓にしている素人です。その点ご理解頂いた上で読んでいただけると助かります。

 

正式なあらすじ、キャスト等詳細は公式サイトから。

 

妻の灯ちゃんと話はできたものの、問題はその場で解決できずに連れ戻すことは出来なかったチカラくん。家族の問題に悩む最中、柏木家の認知症の祖母清江さんが再び行方不明になっていると聞く。住民達から総スカンされているチカラくんだったが、捜索の協力を申し出ると住民達も渋々受け入れてくれた。無事発見され、何故か妻の灯ちゃんに保護されていた清江さん。だが認知症の進行で、孫の託也くんのことも、自分の状況も理解できていなかった。託也くんが大学進学を諦めると言ったら、介護施設に入るのだと怒って飛び出していったという清江さん。住民達の思いやチカラくんの説得を受け、清江さんを施設に入れることにした託也くん。来る別れの時間、2人に奇跡が…。

 

自らの意志で子や孫を突き放す清江さんのよう高齢者の方は確かにいる。しかし、周りが見捨てられてかわいそうとか施設に入れるなんて親不孝とか憶測でモノを言うのだ。自分だったら施設には入りたくない、家族と一緒にいたい、だけなら良いのだけど。どうして私達は周りにまで価値観を押し付けてしまうんだろう。で、それを真に受けたヤングケアラーたちが必要以上に頑張って消耗してしまう社会に。悲しい。さらに託也くんのように、真面目だったり負い目を感じてしまっていると根深いものになってしまうんですよね。

この件は残念ながら最初から最後まで託也くん一人では到底力及ばなかった。高校三年生ともなれば、知恵のほか若さ故の度胸と全能感すらある。託也くんの1度目の涙は今まで泣けなかった過去のもの、2度目の涙は目指した一人前の自分像の崩壊、男の挫折の涙だった。なんで俺だけうまくいかない。なりたいようになれない。そんな悔しさと虚しさがきらりと光る。そして、邪険にされても懲りずに、再び泣き崩れた託也くんに肩をかすチカラくんでした。

清江さんが施設に旅立つシーンで、別れ際託也くんのことを認識できた清江さんにハグを求められ、後悔と謝罪を口にしながら甘える託也くんに愛しさ溢れて胸が苦しかった。3度目の涙は後悔と愛の涙。清江さんの言う通り、託也くんを宜しくね、託也くん。今度は君が君自身のために生きる番です。

必要なのは事情を分かった上で本人達の意思を尊重し、身近で見守りつづけてくれる人付き合い。チカラくんが半ば無理やり一度後先考えず介入したからこそ、他の住民や中越家の面々が柏木家の事情を知って失踪した清江さんを探してくれた。逆にチカラくんがめちゃくちゃ首を突っ込むからこそ、周囲の人が一線を引いて考えることができるようになった部分もあるようにも見えていました。

 

そして、灯ちゃんが提示していた中越家の4つの問題。家族全員で集まり、それぞれの解決策…にはなっているか微妙なラインのいつものチカラ節で自らの考えを語る。ここ、灯ちゃんが大好きなのはこの男だ、と分かりすぎるくらい分かる描写でした。家族会議なんて普通はギスギスになるのに。これが中越チカラで、これが中越家。灯ちゃんも愛理ちゃんも高太郎くんも可愛すぎる。

多分8話最大の見どころですし、シリアス展開で幸せ成分足りないって方は存分におかわりしてください!しかしこれが託也くんが震災で失った家族の姿だと思うと苦しいものもある。喪失は何もかも壊していく。

灯ちゃんが求めていたのはチカラくんらしい向き合い方で、根本的な解決策を押し付けない、チカラくんが見たものを教えてくれる形の提案だったんですね。外にしか向かなかった興味をいつも近くにいる家族にも向けてほしかった。

そんなチカラくんですが、自分の最大のアイデンティティである隣人への干渉を止めると自ら宣言して8話は終わります。この答えは灯ちゃんも想定していなかったもののようでした。

あなたがいてくれてよかった、と清江さんの言葉で自らの考えがまとまったというチカラくんですが、何故その結論に至ったか…詳しくは9話に続くようです。

 

個人的に気になって調べたらお隣さんの「隣」の漢字は形成文字で、家の壁が連なる様子が成り立ちだそうです。が、作品タイトルはひらがなですね。

ひらがなは奈良時代に漢字に日本語の音を当てはめた借字が変化した形と言われています。となりを元の漢字に戻すと…「止」「奈」「利」になります。それぞれの意味を拾えば、後半の急展開の意味が拾えるような…拾えないような!?こういう無茶苦茶考察が実は一番楽しくて大好きで。独自性の強い日本語の表現はとても幅広くて愛しいんです。

 

となりのチカラというこのドラマについては9話まで見ないと収穫出来ないものが多そうなので、今日の最終回も一緒に見られたら嬉しいです。

トラブルメーカーの新住民の問題を主軸に、ある意味生き甲斐のようなものを失った託也くんや、木次家の結末、頼子さんの暴走、マリアさんと上条くんの恋の行方等、詰め込み過ぎ感あるけど本当に今日で終わっちゃう!?

長尾くんが2話と8話が見どころと言っていた通り、真面目で苦労症の男の子を演じて3度違う涙を流すの最高でしたね…。(本音はこっち?)かわいそうが上手すぎてる…どうして…。語彙力が足りないから、その目で見てくださいって何回でも言います。百聞は一見にしかず。

初めほっこり系作品かと思っていたら全く違って。なんかサスペンスじゃないのにサスペンスみたいな予告で始まり、最終話でタイトルの謎が解けるのエモいですね。予告やダイジェストも含めて中々癖のある作品だったので、このプレッシャーとも次回でお別れ…少し寂しくもあります。このドラマの記事も残り1回。最後まで宜しくお願い致します。